汗はニオイも気になりますが、衣類にできる汗のシミ、黄ばみもとっても気になりますよね。汗染みはどうして黄ばんでしまうのでしょう?黄ばみを防ぐ方法はあるのでしょうか?今回は「汗のシミでできる黄ばみ」について見ていきましょう。
目次
黄ばみはどうしてできる?
汗をかいた場所に黄ばんだシミができる原因は4つ考えられます。
- わきが
- 体から出る皮脂
- 汗腺機能の低下による汗の成分の変化
- 制汗剤
わきがによる黄ばみ
わきがの原因となるアポクリン腺から出る汗には、脂質やタンパク質などが多く含まれていて、衣類につき乾くと黄ばんだシミになります。わきが臭が強い人ほど黄ばみも濃くなります。
皮脂による黄ばみや黒ずみ
わきがでない人でも、汗のついた衣類を長時間放置しておくと黄ばみができます。汗によって流された皮膚上の皮脂が、肌と接点のある部分の衣類に付いてしまいます。皮脂が空気や日光に触れ酸化すると、雑菌のエサとなります。菌が繁殖すると嫌なニオイが発生すると同時に洋服には黄ばみや黒ずみが残ってしまいます。
汗をかきやすく皮脂がたまりやすい場所と接点が多い襟元、袖口、ウェスト部分、デリケートゾーンなどに黄ばみや黒ずみができやすいのも同じ理由です。
汗腺機能の低下による汗の成分の変化
長時間エアコンの効いた部屋で過ごしていたり、運動不足で汗をかく機会が少ない人は汗腺機能が低下します。そうすると、エクリン腺から出る汗の成分が変化し、ミネラルや鉄分などが多く混じるようになり、汗の匂いが強くなる他、汗の色も濃くなります。この汗が衣類に残ると黄ばみを作ってしまいます。
制汗剤でできる黄ばみ
使っている制汗剤が原因で黄ばみができてしまうこともあります。制汗剤に含まれている化学成分が、肌に常在している菌と反応し、黄ばんでしまうのです。化学成分によって細菌が分解され、違う物質になり汗や皮脂と一緒に服に付着し、変色します。
対策としては、使っている制汗剤を止めて様子を見てみることですが、人間の肌に常在する菌は人それぞれですし、常に同じ菌がいるわけではなくその時々で変わります。この制汗剤を使うと必ず黄ばむけれど、この制汗剤なら絶対に大丈夫とは言い切ることができないわけです。
制汗剤を使っている人は、その都度様子を見ながら使う、というくらいしか対処法はありません。
黄ばみを残さないためには
一度衣類に黄ばみが付いてしまうと、落とすのには手間がかかり面倒です。洗っても洗っても黄ばみが落ちず、結局服を捨てることになった、なんていう勿体ないことにならないように黄ばみが着く前に予防する方法を紹介します。
わきがの治療
わきがが原因で汗をかいた部分に黄ばみができている場合、わきがを治療すれば黄ばみができなくなります。治療法は様々ありますが、手術で原因となるアポクリン腺を減らす・除去する処置をすれば臭いも黄ばみも無くなります。
食生活を変える
食べ物や嗜好品によって、アポクリン腺を刺激してしまったり、皮脂が多く分泌されたりすることがあります。肉料理や脂っこい食べ物、アルコールやタバコを控えることで皮脂やアポクリン腺から出る臭いの元になる成分を抑えることができれば、黄ばみの原因も抑えられます。
汗をかき汗腺機能を鍛える
汗腺機能の衰えで汗の成分が変化してしまい、黄ばみができる人の場合は、運動をしたりお風呂に入ったりして汗をたくさんかいて汗腺機能を鍛えましょう。汗の成分が水と塩分という元の状態に戻ると、黄ばみができにくくなります。
ワキ汗パット、制汗肌着を使う
パットが汗を吸い衣類に汗がつかないようにすることで黄ばみ予防になります。パットが煩わしいと言う人は、制汗肌着というワキが二重になっている肌着があるので、使ってみると良いと思います。汗や皮脂が衣類につかなければ黄ばみを防ぐことができます。
漂白剤を使う
お洗濯をするときに一緒に漂白剤を使って洗うようにすると黄ばみが蓄積しにくくなります。漂白剤には除菌効果や消臭効果もあるので、汗染み対策や汗のニオイ対策としてもおすすめです。塩素系の漂白剤は衣類そのものの色を落としてしまうので、酵素系の漂白剤を使いましょう。
防水スプレーを使う
防水スプレーを衣類にかけておくと、油や水を弾くので汗や皮脂がつきにくくなり黄ばみ予防になります。防水スプレーは普段の洗濯洗剤で簡単に落ちるので、黄ばみ対策として服にスプレーをしておくと便利です。
防水スプレーには「フッ素系」と「シリコン系」がありますが、「シリコン系」の方は空気さえも通さないほどの強力さがあり、通気性が悪くなり汗をかくと蒸れやすくなるのでおすすめしません。衣類用・布用・繊維用と表示されているフッ素系防水スプレー(はっ水スプレー)を選んで使ってくださいね。